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A5版/上製/272頁

定価:3,600円+税

ISBN:978-4-911654-00-2​

装丁:𠮷林優

刊行日:2026年2月28日

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版元ドットコムHP

「トライバル化」の時代

 -揺らぐ民主主義、変容する世界

松尾秀哉(編著)

石川裕一郎/臼井陽一郎/クルト・ドゥブーフ

小松﨑利明/坂部真理/仲淳/橋口豊/堀江孝司/本田宏

溝口修平/森分大輔/柳原克行/渡辺博明(著)

​【内容紹介】

人びとの集合的なトラウマが社会における排除や分断、さらには暴動、戦争にまでつながるという「トライバル化」論を用いて、主に現代欧米諸国の政治的混乱を分析し、その概念の有用性と限界を探る。そのうえで、分断を克服し和解に向けた国際制度のあり方についても考察。心理的視点から政治現象の本質へと迫る意欲的な論文集。

​【目 次】

序 章 トライバリズム・トライバル化とはなにか(松尾秀哉)

 

第Ⅰ部 トライバル化という概念

第1章 デモクラシーの危機とトライバル化の諸相(堀江孝司)

 はじめに 

 1 主要な「トライバル化」論とその問題意識

 2 トライバル化はどのようにデモクラシーに有害か

 3 トライバル化とどう向き合うか

 

第2章 ナショナリズム・シティズンシップ・トライバル化(森分大輔)

 はじめに

 1 トライバリズムとナショナリズム

 2 大衆のトラウマとメディア

 3 「友敵」の論理と自由主義批判

 おわりに

 

第Ⅱ部 トライバル化の様相

第3章 トライバル化抑制装置としてのEU?

    ─EU懐疑的右派・極右勢力への対応(臼井陽一郎)

 はじめに

 1 EU政治とトライバル化

 2 欧州議会右派・極右三派のイデオロギー

 3 トライバル化を抑制するEU

 おわりに

 

第4章 戦争の記憶とブリティッシュ・アイデンティティ(橋口 豊)

 はじめに

 1 世界大戦の記憶の「再生産」と「帝国意識」

 2 「宥和の教訓」と「他者」としてのヨーロッパ

 3 ブレグジットとブリティッシュ・アイデンティティ

 おわりに

 

第5章 イスラエルからドイツへ波及するトライバル化(本田 宏)

 はじめに

 1 集合的アイデンティティ、紛争支持ナラティブ、被害者信念

 2 トライブ型ナショナリズムとしてのシオニズム

 3 トライバル化 ―アパルトヘイト化と民族至上主義の主流化

 4 イスラエル批判の抑圧を通じたドイツのトライバル化

 おわりに

 

第6章 「トライバル化」論とフランス(石川裕一郎)

 はじめに

 1 フランス社会の「トライバル化」と〈ポピュリズム〉

 2 フランス社会の「トライバル化」と〈セキュリティの上昇〉

 3 フランス社会の「トライバル化」と〈ライシテ〉

 4 フランス社会の「トライバル化」と〈アイデンティティ政治〉

 おわりに

 

第7章 トライバル化する世界と北欧

    ─スウェーデンのNATO加盟が意味するもの(渡辺博明)

 はじめに

 1 スウェーデンの安全保障政策

 2 スウェーデンのNATO加盟

 3 NATO加盟問題と政党政治

 4 ロシアとの関係―集合的トラウマ?

 5 スウェーデンの政策転換の意義

 おわりに

 

第8章 ワロニーの反逆

    ─トライバル化における「敵」の存在の意義(松尾秀哉)

 はじめに

 1 トライバル化のプロセスにおける「敵」の意義

 2 ベルギー政治史とワロニー運動

 3 ワロニー運動のトライバル化のプロセス

 4 考察と結論

 

第9章 「トライバル化」論はトランプ現象を(どの程度)説明しうるか?

    ─アメリカにおける「白人のアイデンティティ政治」の漸進的拡大

(坂部真理)

 はじめに 181

 1 「トライバル化」としてのトランプ2.0

 2 9・11後のナショナリズムの変化

   ―「自由と機会の灯」から「白人中心の国」へ

 3 「白人」意識の政治化とそのプロセス

 おわりに 2024年大統領選挙

      ―更なる「トライバル化」と「トランプ連合」の拡大?

 

〈講演録〉トライバル化、戦争、そしてロシア

(クルト・ドゥブーフ/訳:柳原克行)

 

第10章 トライバル化とロシアによるウクライナ侵攻(溝口修平)

 はじめに

 1 「トライバル化」とロシアによるウクライナ侵攻

 2 ロシアの脅威認識の変化

 3 「トライバル化」が捉えきれない側面

 おわりに ―決定論を超えて

 

第Ⅲ部 トライバルを超えて

第11章 トライバル化を超えて─和解のための国際制度(小松﨑利明)

 はじめに 233

 1 トライバル化と国際秩序の危機

 2 脱トライバル化とトラウマからの回復

 3 国際法秩序の限界とトライバル化

 4 和解の制度

 5 事例分析

  おわりに

 

〈コラム〉トライバル化の向こう側?(仲 淳)

​【編著者紹介】(情報は刊行時のものです)

松尾秀哉(まつお・ひでや)

龍谷大学法学部 教授。博士(学術、東京大学)。聖学院大学、北海学園大学を経て2018年より現職。

専門分野:ベルギー政治、ヨーロッパ政治、比較政治学

主な著作:『ベルギーの歴史を知るための50章』(編著、明石書店、2022年)、『ヨーロッパ現代史』(ちくま新書、2019年)、『物語 ベルギーの歴史—ヨーロッパの十字路』(中公新書、2014年)、『ベルギー分裂危機—その政治的起源』(明石書店、2010年)。

​【著者紹介】(情報は刊行時のものです)

石川裕一郎(いしかわ・ゆういちろう)

聖学院大学政治経済学部 教授

臼井陽一郎(うすい・よういちろう)

新潟国際情報大学国際学部 教授

クルト・ドゥブーフ(Koert Debeuf)

ブリュッセル自由大学 客員教授

小松﨑利明(こまつざき・としあき)

天理大学国際学部 准教授

坂部真理(さかべ・まり)

大東文化大学法学部 教授

仲 淳(なか・あつし)

天理大学人文学部 教授

橋口 豊(はしぐち ゆたか)

龍谷大学法学部 教授

堀江孝司(ほりえ・たかし)

東京都立大学人文社会学部 教授

本田 宏(ほんだ・ひろし)

北海学園大学法学部 教授

溝口修平(みぞぐち・しゅうへい)

法政大学法学部 教授

森分大輔(もりわけ・だいすけ)

聖学院大学政治経済学部 教授

柳原克行(やなぎはら・かつゆき)

大同大学教養部 教授

渡辺博明(わたなべ・ひろあき)

龍谷大学法学部 教授

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